政府が主導するワクチン接種証明書アプリが12月20日ついにリリースされました。
政府が作った新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAをアップデートして作ればいいのに、一体化すればいいのにという声もありますが、ワクチン接種証明書アプリはCOCOAとは別物です。
この記事では、政府が作ったワクチン接種証明書アプリの公開や不具合は、接種証明書にミスがあったらどうしたらいいのか、ワクチン接種証明書の使い方や、COCOAの不具合、世間の声を紹介します。
▼民間主導のワクチン接種証明書アプリ「ワクパス」についてはこちら▼
▼東京都のワクチン接種証明書アプリ「TOKYOワクション」についてはこちら▼
ワクチン接種証明書アプリに不具合!対処法は?

地方自治体の1割は対応間に合わず!
政府は12月13日、ワクチン接種証明書アプリの使い方を公開しました。
リリースは12月20日に予定され、予定日に公開されましたが1割の地方自治体が、対応できていません。
全国約170の市区町村で手続きが間に合っておらず、一部自治体で接種証明が出せていない状態です。
時期は未定ですが、順次対応するそうです。
不具合もあるので、すぐにインストールせず、少し様子を見たほうがよさそうです。
旧姓併記のマイナンバーカードだと登録できない!
20日に予定通りワクチン接種証明アプリがリリースされましたが既に不具合が発生しています。
リリース前は、マイナンバーカードがあればすぐ登録できると宣伝していて、姓の表記については何も言われていませんでした。
しかし、20日、マイナンバーカードに旧姓を併記していると登録できない状態と報道!
なんと、デジタル庁は、
リリースまでに技術が間に合わなかった
と現在改修を急いでいるそうです。
旧姓併記の不具合について、事前に気づいていたとコメントしていますが、本当でしょうか?
把握していたなら事前にお知らせするか、リリースを延期すればいいのに…と思いますよね。
ちなみに民間のワクパスアプリはリリース予定日から1ヶ月近く遅れてリリースとなりました。
政府はどうしても予定日にリリースしたかったのでしょうか?
接種歴記載ミスがあったら自治体で修正
ワクチン接種証明書は、デジタル庁が運用する「ワクチン接種記録システム」(VRS)のデータに基づいて記載されます。
しかし、このワクチン接種記録システムは500万件に誤りがある可能性があると12月10日に報道されました。
1回目接種記録の欠落などが見つかっています。
ワクチン接種証明書に誤表示を引き起こす可能性があるのは100万件程度と推計されています。
どういう計算をしたのかわかりませんが…
12月16日には、1億件中約10万件のミスが確認されていて、確認が必要なデータはさらに433万件もあります。
国が配布したカメラで読み取りをする時に5を3に読み取る例が頻発しているといいます。
地方自治体担当者は基本ができていないシステムと感じたそうです。
もし接種記録が間違っていた場合は接種歴を管轄する自治体に修正してもらうという手間がかかります。
ワクチン接種記録システムが正しく修正されるまで、ワクチン接種証明書アプリの導入は待ったほうがいいのではないでしょうか?
ワクチン接種証明書アプリの使い方

ワクチン接種証明書提示・読み取り
ワクチン接種証明書がスマホに入り、二次元コード化されるイメージです。
ワクチン接種証明書をスマホで発行したり提示したり、読み取ったりすることができます。
- 日本国内用と海外用の新型コロナワクチン接種証明書を取得できる。
- 提示得した接種証明書は、アプリを起動すればいつでも表示できる。
- 他のスマートフォン等で表示された接種証明書の二次元コードを読み取り内容を確認できる。
海外で使用できるかは不明
国内の飲食店などで、ワクチン接種証明を提示すると割引が受けられるところもありますが、海外の場合は接種証明アプリが使えるかどうか個別に確認が必要です。
2次元コードなので、読み取りできないと証明できないので、難しいかもしれません。
ワクチン接種証明アプリのセキュリティ対策は?
氏名・生年月日非表示OK
ワクチン接種証明書2次元コードには個人情報が含まれます。
内容は、
- 氏名
- 生年月日
- 接種記録(ワクチンの種類、接種年月日、ロット番号など)
- パスポートの国籍や旅券番号(海外用)
バーコードなので、一見したら分からないようになります。
設定で、氏名や生年月日を表示しないようにすることも可能です。
スクショによる偽造不可
ワクチン接種証明書は簡単に偽造できそうという声がありますが、ワクチン接種証明書アプリには偽造対策としてリアルタイムに表示させるようにしています。
2次元コードの上部には現在時刻が表示される仕組みになっています。
2次元コードをスクショして表示しても、偽造と分かるようになっています。
【注意】iPhoneで読み取りできる!
iPhoneのカメラ(iOS15・1以上)は、2次元コードをアプリなしで読み込み、保存できる機能がついています。
そのため、ワクチン接種証明書アプリで2次元コードを読み取るのではなく、iPhoneのカメラで読み込みした場合、第三者のiPhoneに接種証明が保存できてしまう危険があるそうです。
2次元コードは必要な場合に表示させ必ずアプリで読み取りしましょう。
【危険】個人情報ダダ漏れ!?
ツイートによると、
暗号化はされてます。しかし、特殊な環境下であれば簡単に復号化できてしまいます。
ワクチン接種証明書アプリ登録にはマイナンバーカードが必須!
ワクチン証明書アプリ登録は簡単!2分で完了

マイナンバーカードがあれば登録は2分で完了するそうです。
登録自体は簡単そうですね!
- マイナンバーカード
- マイナンバーカードの券面入力補助用暗証番号(カード受取の際に設定した4桁の数字)
- パスポート(海外用を発行する方)
が必要です。
マイナンバーカードがないと登録できません。
マイナンバーカードを普及させる狙いもありそうですね。
ちなみに民間主導のワクパスや東京都のTOKYOワクションなどはマイナンバーカードが不要です。
ライブやイベントなどではCOCOAインストールが必須の場合もありましたが、ワクチン接種証明書はマイナンバーがないと作れないので、必須ということはなさそうですね。
逆に言うと、ワクチン接種証明アプリが必須=マイナンバーカードは強制的に作成ということです。
スマホはマイナンバーカードが読み取れる機種が必須!

マイナポータルを使ったり、写真を撮って申請したりするのでなく、ICチップを読み取るだけで登録できるので、便利ではありますが、対応しているスマホでないと読み取りできません。
NFC Type B対応のスマホ、iOS 13.7以上か、Android 8.0以上である必要があります。
マイナンバーカードを読み取りできないスマホの人は登録できません。
ワクチン接種証明書登場でCOCOAはどうなる?

ワクチン接種証明書とCOOAは別物
ワクチン接種証明書は予防接種の記録を提示・読み取りする機能があり、PCR検査情報は不明ですが、COCOAは陽性か陰性かリアルタイムで情報が変わります。
COCOAと一体化すればいいのにという声もありますがCOCOAは不具合が放置されていたお粗末アプリなので一体化しないほうがいいかもしれませんね。
管轄も、厚生労働省とデジタル庁という違いがあります。
COCOAアプリとワクチン接種証明書アプリはともに感染対策ではありますが、別物です。
COCOAの不具合は4ヶ月も放置されてた
2020年6月にリリースされた新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAはデジタル庁でなく厚生労働省が作ったアプリですが、不具合が4ヶ月も放置されていました。
バグのチェクができる職員がいなかったそうです。
- 9月のアップデート時に通知が実際に届くかどうか、動作確認のテストをせずに提供
- 10月に動作確認のテスト環境が整ったにもかかわらずテストをやらなかった
- 11月に不具合を指摘する書き込みがあったにもかかわらず、対応しなかった
というあまりにひどい対応です。
厚生労働省は、アプリ開発をIT企業「パーソルプロセス&テクノロジー」に委託し、パーソル社が他社に再委託、再々委託し計6社が担っていたそうで、不具合放置の責任を業者任せにしている状況もありました。
そのため政府が作ったアプリを信用していない人が増えています。
現在もCOCOAは不具合対応中
COCOAは2021年11月25日に再度不具合が確認され、一部の端末では強制終了されてしまう状態となっています。
本当にお粗末なアプリです。
2021年11月19日時点では3千万人がダウンロードしているようですが、現在まだアンドロイド向けの修正版は審査中だそうです。
ワクチン接種証明書アプリに対する世間の声は?
ここではツイッターからワクチン接種証明アプリに対する世間の声を簡潔にまとめました。
圧倒的に、利用しないという声が多いようです。
マイナンバーカードもそれほど普及していませんし、政府がつくるアプリを信用していない人が多そうです。
- マイナンバーカードが5割も普及してないのに普及しない
- COCOAの二の舞にならないか心配
- COCOAはアンインストールしていいの?
- 2分で登録完了ゲームみたい
- まともな企業は、年末年始に新システムや新アプリのリリースはさける。
- ワクチンパスポートに、健康保険証や銀行口座情報もよこせ、と言っている訳ですね。
11月12日、東京・調布市で個人情報を市が意図的に漏洩したというニュースもあります。
調布市の住宅街でトンネル工事の真上で陥没などが起きた問題。
引用:JCCニュース
この問題をめぐって、情報公開請求をした男性の住所などの個人情報を9回にわたって調布市がNEXCO東日本や国土交通省などに漏らしていた。
政府が個人情報を収集して、第3者に意図的に提供したいという裏事情が、もしかしたらあるのかもしれませんね。